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福嶋晃子「マンシングウェアレディース東海クラシック」2006年9月15日〜17日
アプローチとパターでつかんだ日米通算20勝目
飛ばし屋、福嶋に有利な涼仙ゴルフ倶楽部

東海クラシックには不思議と縁のある選手だ。圧倒的な飛距離を武器にアマチュアで通算28勝の福嶋晃子は、92年には全米女子オープンで29位タイに入り、プロテストにも一発合格した。そのプロデビュー戦が、同年の雪印レディース東海クラシックだった。当時の大会は三好カントリー倶楽部の東コースで、西コースを使用する男子ゴルフトーナメントの東海クラシックと同時開催で行なわれていたが、女子ゴルフブームの現在と違ってギャラリーの人気は男子に集中していた。しかし、鳴り物入りでプロデビューを果たした超大型新人のデビューの瞬間を見届けようと、1日目の1番ティには、男子を上回るギャラリーとカメラマンが集まった。大勢のギャラリーが固唾を呑んで見守る中、福嶋が放った記念すべきティショットはあろうことかOB。しかし、そこからが並の新人と違うところだ。1番ホールは結局ダブルボギーとしたが、2番から4連続バーディーを奪うなど69で回り、初日を2位タイで終えたのである。最終順位は12位タイだった。

97年大会は涼仙ゴルフ倶楽部で開催された。初日は75(10位タイ)とやや出遅れたものの、2日目は9番でイーグルを奪うなど66と大爆発して塩谷育代とともにトップに立ち、最終日も70で回り2位の塩谷に3打差をつけて大会初優勝を飾った。このとき福嶋は、この大会をはさんで4試合連続優勝を記録する絶好調ぶりだったが、フェアウェイが広くフラットでドライバーの飛距離が活きる涼仙では、まさに敵なしと言ってよかった。


ショットは不調、しかし小技が冴えた
福嶋晃子「マンシングウェアレディース東海クラシック」2006年9月15日〜17日

福嶋といえばどうしても飛ばしのイメージが強いが、今回の勝因は小技だった。
実際、2日目終了した時点で訴えていたのはドライバーショットの不調。
「左へひっかけたり、右へ行ったり。ドライバーがすごく悪くて今日のできは60点。」
実際、その日のホールアウト後に行なわれたドライビング女王コンテストでも、福嶋のショットは2球ともフェアウェイに残らず、不安を裏付ける形となった。

最終日、同じ最終組は、福嶋と並んでトップタイスタートの李知姫と、今季好調の川原由維。「二人ともいいプレーをしていたので今週は私じゃないのかな。」という思いが頭をよぎった。そしてその心配は現実になりかけた。1番と4番でバーディーを奪った李に序盤で2打差をつけられた。前日には、「相手が伸ばしたら自分も続く。」と話していた福嶋だが、これで逆にペースをつかむことができた。
「2打差がついたことで、穏やかに自分のプレーができた。」5番は残り88ヤードの第2打をサンドウェッジで50センチにつけてバーディー。続く6番でもピン左上5メートルのスライスラインをねじ込んで連続バーディーで1打差に迫った。さらに、再び2打差をつけられた後の10番はチップインバーディーで食い下がった。
その後14、15番の連続バーディーで1打逆転して、いよいよ迎えた18番パー5は、楽に2オン可能な福嶋にとってはバーディーの計算できるホールだ。残り172ヤードのセカンドは安全策をとらず、6番アイアンを手に当然の池越えピン狙い。ところが、ややライが悪く、しかもグリーンが空くのを待たされる間に身体が冷えたため手前のバンカーにつかまってしまった。しかし、福嶋はバンカーからの第3打を1.5メートルにつけ、難なくバーディーを奪い、このホールをパーとした李に2打差をつけて、大会2勝目、日米通算20勝目を獲得した。
「アプローチ、パターが良かったのでどこに外しても拾えると思っていた。グリーンの外からでも入れれば同じ。難しいスライスラインにつかないようにすることだけ気をつけていた。」
ミスをリカバリーできるアプローチとパターがあれば、たとえショットが悪くても勝てることを教えられた。

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