ホームゴルフライブラリ勝利の方程式勝利の方程式【第3回】
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谷口徹「2005年 カシオワールドオープン」2005年11月24日〜27日
「冷静さ」と「強気」が呼び込んだ1勝
谷口徹「2005年 カシオワールドオープン」 写真提供=共同通信社
バンカーを狙った最終ホール

「このままでは終われない」
優勝できなければ最終戦となるカシオワールドオープン、2003年賞金王で昨年の日本オープンチャンピオンの谷口徹がもぎとった土壇場の1勝は、勝利への執念と冷静なジャッジメント、そしてピンチで動じぬ強気の姿勢だった。
金鍾徳が1打差で追う最終18番パー5。金はティショットをミスすると2打目を刻んで3打目勝負に賭けた。一方、逃げ切りたい谷口は3Wで打った2打目がグリーン手前のバンカーへ。ピンまで30ヤードを残したバンカーショットは素人目には難しいショットと見えたが実は計算づくだった。

「刻むことも考えたけど、バンカーだったらフラットなライから打てるし、寄せられる」
結果的には、このセカンドショットのジャッジメントが両者の明暗を分けたといっていい。谷口はこれをピンそば1.5メートルに寄せて難なくバーディ、対する金はアプローチで寄せきれず長い下りのパットを残してパーがやっと。谷口が2打差をつけて逃げ切り、今シーズン初優勝を飾った。

芝目に負けない強気のパッティング

もう一つの勝因はパッティングだ。Kochi黒潮カントリークラブはシーサイドコース特有の目のきついグリーンで多くの選手を悩ませていた。なにしろ逆目ではボールがUターンして戻ってしまうケースもあるほど。タッチを合わせようとするほど、ボールは芝目に翻弄されることになる。ここで生きてきたのが谷口の強気だ。普段からカップを1〜2メートルもオーバーさせる強さで打つ谷口のスタイルは芝目の影響を受けにくい。しかし、その谷口ですら2日目までは戸惑っていた。
「3パットや4パットもありました。転がりと曲がり具合が頭の中でマッチングしないので難しかった」
3日目のラウンド後は、谷口には珍しくパッティング練習に時間を割いた。
「昨日までは自信がなかったけど、バチッと打てば逆目でも負けないということが分かりました」

そして最終日、前半は5ホールで2バーディと好調な滑り出し。だが、7番、8番を連続ボギーとし、9番もバーディチャンスを外してしまう。ここで悪い流れを断ち切ったのも、やはり強気のパッティングだった。13番、14番と上りのフックラインを真ん中から沈め連続バーディ、17番では3パットも覚悟したという逆目の強烈なフックラインを読み切って、パーセーブした。
カップに届かないパットは絶対に入らない。ネバーアップネバーインを地で行く谷口の「強気」がもたらした勝利だった。

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