ホームゴルフライブラリ勝利の方程式勝利の方程式【第1回】
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宮里藍『日本女子オープン』
チャンスはいつでもある
大舞台でも平静を保てたのが勝因
宮里藍『日本女子オープン』 写真提供=共同通信社
気持ちを切り替え、ミスは引きずらない

「簡単にはいかないと思いますが、今年中にメジャーのタイトルが欲しい」と試合前に語った宮里藍。昨年大会は予選落ち、1ヵ月前の日本女子プロでも不動裕理に敗れ、一部では難コースに弱いのではという声もささやかれていただけに、2006年からのアメリカ本格挑戦を前にどうしても勝っておきたい試合だった。
横浜・戸塚CCで行なわれた2005年日本女子オープン初日、宮里は1番、2番を連続ボギーのスタート。
「ああ、やはり宮里は今年も勝てないのか」
ギャラリーからは溜息が漏れた。しかし、それはつまずきではなく、勝利への伏線だった。ラフからの第2打がショートしたのはミスショットではなく、気持ちが平静を保っていたから。もともと宮里はアドレナリンが出るタイプだし、どうしても勝ちたいメジャーとなればなおさら。だが、この日はアイアンがいつもより10ヤードも飛んでいなかったのだ。宮里は即座にクラブ選択を1番手ずつ大きくし、その後は5バーディを奪い、3アンダーで首位に立った。
2日目も最初のホールをボギーとしたが、気持ちをすぐに切り替えた。
「メジャーなのでこんなこともあるかな。ボギーにしろバーディにしろ、いつでもチャンスはあると思ってプレーしています。」

意識の違いが優勝を引き寄せた

宮里を1年間で成長させたのは、やはり海外での試合経験だろう。もっとも難しいコースで行なわれる全英女子オープンで11位の結果が大きな自信となり、日本女子オープン前週の米ゴルフツアー1次予選会でも初日4オーバー106位と出遅れながらも巻き返して2位で通過を果たした。
「予選会では気の持ち方ひとつで10打も違うことがわかりました。その意味で優勝への流れはできていると思う。ギャラリーは多いほど集中力が出せる。これだけのギャラリーとメジャーの雰囲気で自然と気持ちは盛り上がると思うので冷静にプレーしたいと思っています。」
その言葉通り、独走状態となった最終日は9番ボギー、10番ダブルボギー、12番ボギーと4ホールで4つもスコアを落としたが、「これが全米オープンだったら」と自分に言い聞かせ、決して浮き足立つようなことはなかった。他の選手がミスをきっかけに崩れていく中、同じようにミスをしながらも流れを自分で引き寄せたのが宮里。
「まだまだ通過点だと思っているし、もっともっと上に行きたい」という意識レベルの違いは大きい。勝ちに行った試合を確実にモノにできる強さを身につけた宮里のアメリカでの活躍が楽しみだ。

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