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歌い継がれる
スーパーショット

2016年の第80回マスターズ。3打差を逆転したダニー・ウィレット選手の優勝は記憶に新しいところでしょう。例年マスターズはドラマチックな展開が大きな人気を呼びます。

その潮流を作ったのは、第2回大会優勝のジーン・サラゼン選手。彼が放ったダブルイーグル(アルバトロス)は、マスターズを象徴する曲「オーガスタ」によって、「It's Sarazen's double eagle at the 15 in '35」と、今もなお歌い継がれています。

名手サラゼンが意を決した、15番ホールでのチャレンジ

名手サラゼンが意を決した、15番ホールでのチャレンジ

ジーン・サラゼンは、1902年2月27日生まれのアメリカ人。メジャー7勝、米国男子39勝の実績を誇り、史上初のキャリアグランドスラムも達成しました。1974年に世界ゴルフ殿堂が発足した際は、すぐに殿堂入りした名選手です。

その名をゴルフファン以外にも知らしめたショットは、第2回マスターズ(当時は「オーガスタ・ナショナル・インビテーション・トーナメント」)の最終日に誕生します。

その日、トップを走っていたのはクレイグ・ウッド選手。最終18番ホールでもバーディーを奪い、通算6アンダーとしてホールアウトします。そのとき、追いかけるサラゼンは3アンダーのまま、15番ホールでプレー中でした。

残り4ホールのどこかで勝負を仕掛けなければ、3打差を追いつくことすら難しい。では、どこで勝負をかけるか。サラゼンが選んだのは、今まさにプレーしている15番ホールでした。

パーフェクトを超えた完璧なショット

パーフェクトを超えた完璧なショット

舞台となった15番ホールは、485ヤードのパー5というロングホール。サラゼンのティーショットは250ヤードで、残りは235ヤードです。

しかし、ライ(ボールの静止した位置や、その周辺の状態)が悪く、グリーンの側には池が待ち構えます。コース設計者のアリスター・マッケンジーをして、「2打でグリーンは狙える。しかし、完璧なショットでなければ池に落ちる」と語る難関ホールなのです。

それでもサラゼンは自分を信じます。キャディが勧めた3番ウッドを4番ウッドに持ち替えてアドレスに入りました。静寂の中で放たれたショット。美しい放物線を空に描いた白球は、グリーンで2度バウンドしたあと、ゴルフの神様に誘われるようにカップインしました。

ゴルフで滅多に拝めないダブルイーグル(現在はアルバトロスとも言われています)。それも、大一番で披露したサラゼンに、固唾を呑んで見守っていた観衆も、惜しみない拍手と歓声に湧き上がります。

3打差を追いついたサラゼンは、翌日の36ホールの過酷なプレーオフ(当時は現行のサドンデス方式ではなかった)で、ウッドを制して見事優勝を果たしました。

惜しみない賞賛は時代を超えて

惜しみない賞賛は時代を超えて

針の穴を通すようなショットで、ゴルフ史上まれに見る逆転劇を演じたサラゼン。このドラマにより、創設間もないマスターズは人々の関心を集めるようになり、現在に続く不動の人気を築きました。

また、奇跡の一打を記念して、15番ホールに建設された橋は「サラゼンブリッジ」と呼ばれ、ここを通る選手には大歓声を送られることが慣習となっています。

最後に、第2回マスターズのあと、ダブルイーグルについて尋ねられたサラゼンは、こう答えます。

「ショットそのものよりも、このショットを打つために費やした膨大な練習量を誇りに思う」

決して驕らない性格とゴルフに忠実な姿勢も、今もなお多くのファンに歌い継がれるゆえんなのかもしれません。

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