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2つのミラクル・チップイン

グリーン奥から放たれたボールが傾斜に沿ってカップを目指し、縁で止まり…そこからひと転がりでカップイン。ゴルフファンなら誰もが知っているでしょう。2005年のマスターズ最終日、16番ホールでタイガー・ウッズが見せたチップイン・バーディーは「16番の奇跡」として語り継がれています。

そのミラクルショットは好敵手クリス・ディマルコとの激闘から生み出されました。好プレーの陰に好プレーあり。「16番の奇跡」の舞台裏で繰り広げられた技の応酬を振り返ります。

タイガーの7連続バーディーにも揺るがないディマルコ

タイガーの7連続バーディーにも揺るがないディマルコ

2005年のマスターズで初日から絶好調だったのが、クリス・ディマルコでした。アメリカ出身の世界上位ランカー、パッティングスタイル「クロー・グリップ」を普及させたテクニシャンです。

高速グリーンも攻略し、第1ラウンドは67、第2ラウンドも67と好スコア、10アンダーでトップに。一方タイガー・ウッズは第1ラウンド74、第2ラウンド66で、トップとの間は6打差でした。

しかし、「Moving Day(スコアが動く)」と言われるオーガスタ第3ラウンド、タイガーのドライバーショットに安定感が戻ります。7連続バーディーを決め、スコア65、通算11アンダーでトップに立ち、ディマルコに逆転の3打差を付けて最終ラウンドへ。

勢いに乗ったタイガーの勝利を誰もが予感しました。が、フロントナインを終えても3打差のまま。タイガーのパワフルなゴルフに対し、ディマルコは自分のペースを守っていたのです。

自分を見失わず、持ち味を活かして15番ホールをクリア

自分を見失わず、持ち味を活かして15番ホールをクリア

最終日のバックナインは、ディマルコのペースでした。11番ホールで10メートル級バーディーパットを沈め、タイガーへ1打差に詰め寄ります。

15番ホールは、1935年にジーン・サラゼンがアルバトロスを達成したパー5、「Firethorn」。2オンならイーグルチャンスを掴めるロングホールです。

そんな場面であるにもかかわらず3番ウッドを握ったディマルコに、「なぜ2オンを狙わない?」「勝負をあきらめたのか?」と、多くの人が疑問を抱きました。

ディマルコの3打目は池の手前からグリーンを狙う形に。タイガーは2オンに成功し、イーグルチャンスを引き寄せます。ここで「勝負あり」と思った人は多かったでしょう。

ところが、歓声と拍手を引き起こしたのはディマルコでした。サンドウェッジで打たれたゴルフボールは、ピン奥から1メートルのバックスピンで、見事カップイン。ディマルコは勝負を捨てたのではなく、得意のアイアンショットで大勝負に出ていたのです。

タイガーがイーグルパットをショートし両者バーディーでしたが、パワーヒッターのタイガーが有利な分、15番ホールの実質的な勝者はディマルコでした。

タイガーの神業とディマルコの絶技

タイガーの神業とディマルコの絶技

今度はタイガーが魅せます。16番ホールのパー3「Redbud」で起きた奇跡は、あまりにも有名。グリーンとラフの境目からの2打目で、ボールは吸い寄せられるようにカップへ。劇的なチップイン・バーディーは、マスターズ史に残る名場面となりました。

ただ、ここで勝負がついた訳ではありません。17番ホールでタイガーは、まさかのボギー。再び1打差に縮めたディマルコは、18番ホールで素晴らしいチップショットを繰り出しましたが、わずかにカップをかすめました。

その後、プレーオフ1ホール目でバーディーパットを決めたタイガーが、勝利を収めました。結果、タイガーは4度目のマスターズ制覇を成し遂げ、世界ランキングトップにも返り咲き、「16番の奇跡」も不朽の好プレーとして人々の脳裏に刻み込まれました。

しかしその栄光の傍らで、いぶし銀の輝きを放ったディマルコの好プレーも、忘れたくないものです。

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